“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

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最近、グローバル企業を中心に全世界の職務階級、つまりポジション、を統一しようという動き起きていて、とても良いことだと思います。 現在の企業活動と人材活用を考えると企業経営は日本人のみならず広く世界中から優秀な人材を登用し、体質強化を図る必要があるからです

しかし、報酬はどうなっているのでしょうか。 私自身は日本企業の経営者に対する報酬は低すぎると思っているわでですが、このようなグローバル統一基準を作り上げていくとどうしても報酬についても、ある程度世界標準に照らした慣行を導入する必要があるようです

一般的にマネジメントレベルが一段階違うと報酬に40%の差があると言われています。 トップが1億円だとすると、次のレベルは6,000万円、3段階目は3,600万円、そして4段階目は2,160万円ということになります。 日本にある本社の会長あるいはCEOから数えると社長クラス、上級役員クラス、中堅役員あるいはトップクラスの執行役員ということになるでしょう。 例えばアメリカやヨーロッパの統括役員が本社の3ないし4段階目ということになると年間報酬で2,000〜4,000万円程度となり、欧米の基準からすると非常に低い水準になるので優秀な人材の確保は困難です。 逆に欧米基準から日本本社の役員報酬を算出するとトップは10億円程度ということになりますので、これが日本の役員報酬は低すぎるという根拠です

いままでは、全世界統一でなかったのでそれぞれの地域で最適と思われる処遇をするということも可能でしたが、世界統一基準を導入すると安い報酬で優秀な人材を雇うのか、日本の基準を高めるのかという選択を迫られることになります。 さらに、評価基準の統一化も必要になりますので、頭で考えるほどこのようなシステムの導入は簡単ではありません

もし、日本の報酬体系をグローバル基準で考えるようになるとかなりのコストアップとなりますので、管理職クラスを中心に大幅な効率化と人員削減は避けられませんので、この面でもハードルは高いと言わざるを得ません。 それでも変革を成し遂げることで将来への期待が大きく増加することは間違いありません。 ひょっとするとこれらが本当の意味でのアベノミクス第3の矢なのかもしれません

今週は少し寄り道をしてしまいましたが、次回は各レベルにおける管理者の責任について纏めてみたいと思います