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人事部の社内影響力低下が活力を奪っている?
バブル崩壊後、様々な見直しが行われた中でいわゆる「欧米流の経営手法」の導入
で無駄をなくし、合理的な指標に基づく評価ということが言われてきました。 人材に
ついてもMBAをはじめとする資格保有者による専門家の活用、有能な人材の採用
による組織の活性化ということも言われました。 その過程で専門知識のある経験者
の採用、直接上司による採用や評価の強化(人事による全社的調整の低下)、数値
目標管理というものが一般的になり、これに伴って人事部の影響力が低下したという
ことがあります
もっとも、他社との競争によるバブル期前の根拠のない大量、無節操採用や人材
育成の形骸化で人事部は本来あるべき仕事をすでに放棄していたのかもしれません。
これまでに述べてきた評価の考え方の導入はそれほど難しくないのですが、技術や営業にとどまらず管理系でも経理・財務・法務をはじめとする現場の力が強くなって
しまった組織では、残念ながら現場からの大きな改革は抵抗が大きくなり、よほど
人事部の力が強くないと困難になっています。 もちろん、会社トップからの指示が
あればできるのでしょうが会社トップへの提言力も小さくなっているのでなんらかの
きっかけが必要になります
日本企業の特徴で、他社と異なることを実施することには大きな抵抗があるものの
逆に、内容的に疑問があっても他社がやっていれば「バスに乗り遅れるな」ということ
で、一斉に採用することが多くあります
競争が国内だけにとどまらず、既にグローバルになっている現代では右へ倣えという
経営では企業として生き残れません。 組織に適した理念を創造する担い手としての
人事部の発想力とリーダーシップが問われる時代になったのではないでしょうか
頑張れ、人事部!