人手不足と人員過剰の共存
新卒採用の活動も過熱化しているようで、各社とも若年層の人員不足が原因と
なっているようですが、同時に社内を見渡すと人員過剰の部門も以前としてあるよう
です。 これは一体何故なのでしょうか
伝統的な年功的処遇体系で企業経営を行っている場合、日本全体の人口構成の
変化の影響を受けざるを得ません。 つまり中高年齢層が増加して若年層が減少
しているわけですから、会社内の人口構成も自然と日本全体の構成と同じになって
しまいます。 しかし、会社はその組織の自由意志で役割や処遇を変えることが
できるわけですから、年齢構成と比例しない組織を作ることは可能です
年齢構成は逆ピラミッドやビヤだる型になっているとしても、役割分担も同じ形に
しておく必然性はなく、ビジネスの論理に従って自由に変更が可能な筈です。
しかし現実には多くの企業で非ピラミッド型の年齢構成と処遇体系、パフォーマンス
の不一致に悩まされています。 問題に直面したからすぐに解決ということは正しい
のですが、組織とか処遇のように人の感情に絡む事柄についてはもう少し時間を
かけて解決する必要がありますので、予見能力が大切です
為替の急激な変動のように予測が難しく、またいつ起きるかわからないような課題と
異なり年齢構成の変化は何年も前から予測可能な事柄です。 残念ながらほとんど
の企業で“わかっていながら、手をつけていなかった”ことになります。 企業経営は
リスクの予見と素早い対応、環境変化への柔軟な対応が基本とすれば、多くの
企業が基本的な戦略の部分で手落ちがあったと言わざるを得ません
現状のまま放置すれば、組織全体の士気が落ちてしまいますので早急な対応が
必要です
気概があり、先見性のある起業家よ出でよ!