“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

アベノミクス 新3本の矢を考える

最近、新3本の矢というのが放たれたそうですが前回ほどの盛り上がりに欠けて

います。 最初の3本の矢が見事に中心に当たっていれば良いのですが、少し

検証してみましょう

ご存知のように3本の矢は

1.大胆な金融政策:円安と株高をもたらしました

2.機動的な財政政策:10兆円の需要創出は持続性に課題があるようです

3.民間投資を喚起する成長戦略:特区はできましたが、面の広がりはどうでしょう

そもそも、10兆円の需要不足があるのが不況、デフレの原因と言われてきました

ので順番としては需要創出、過剰供給の解消があって需給バランスが逼迫すれば

自然とインフレ傾向となる、つまりデマンドプル型のデフレ脱却となります

需要不足の中で金融緩和をしても、投資は増えず余剰資金は止むを得ず国債と

株式市場に流れ、株高と金利の低下をもたらすものの設備稼働率上昇は輸出の

増加分のみで国内への還元は少ないのです。 それでも物価上昇すれば


コストプッシュ型のデフレ脱却で、早晩景気は下振れてしまいます 実際、多くの

企業では円高対策で生産拠点を海外に移動していますので円安の実質的恩恵は

少ないですし、国内の設備稼働率もそれほど上昇しないため、賃金への波及は

極めて限定的です

3本の矢が放たれた時にコメントしたように
この政策は中身は間違っていないの

ですが順番が違うために効果が非常に限定的ですしもっとも大事な3本目の矢の

中身が未だに不明確です。 成長戦略は規制撤廃でビジネス機会を広げることが

重要ですが、それでも効果を現すまでに時間がかかります。 具体的な規制緩和

がほとんど取られないまま新3本の矢と言っても賛同は少ないでしょう


経済政策は中期的に明確な目標を立て、それを後押しするような政策遂行

が必要です。 功罪はともあれ『所得倍増計画』、『列島改造論』が成功した理由は

目先でなく、中期的な視野を持ったことが成功の源です


企業の中期計画もこれと同様にぶれない目標が必要でしょう