経済とは不均衡だ
格差の問題が日本のみならず欧米でも盛んに議論されています
前にも書きましたが、再度この問題を取り上げて見たいと思います。 そもそも
格差とは何かということになりますが、一般的には経済格差と言われていて、その
原因として家庭単位の収入や学歴が取り上げられています。 『格差』という
言葉には『その状態が継続的に発生する』というニュアンスが含まれます、つまり
身分と近い感覚で語られることが多いと思います。 しかし格差が固定的だと
決めつけることはないのではないのでしょうか。 格差のある状態は不均衡状態
ということですがこれは経済活動の原動力になります。 不均衡を是正しようと
する力が経済活動そのものなのです。 ですから不均衡がないと経済は活発に
ならないのです
旧ソ連や北朝鮮を見ればわかりますが、平等な社会にすると経済活動は低迷して
しまいます
しかし不均衡が固定化してしまってはこれも問題です
不均衡があること自体が問題なのではなく、この状態がいかに早く、しかも制限
なく解消するための活動に結びつくかということが重要です。 前述したような
家庭単位の収入や学歴の差がこのような不均衡を固定化してしまう恐れがある
ということで問題になるのでしょう。 『アメリカンドリーム』という言葉が
ありますが最近の『99%運動』等はアメリカンドリームを目指す機会も失われて
いるということが大きなテーマであり結果としての不均衡を必ずしも否定している
わけではなく、むしろ機会の不均衡を問題にしています
翻って、日本の状況はどうでしょうか。 社会でも会社組織でも機会均等が
本当に確保されているのでしょうか。 機会があるなら実現するかしないかは
本人の問題ですし、機会均等が確保されていないとすれば社会の問題です
私見では、機会の平等性が確保されていないという感じがしますのでそのような
構造改革が進捗する必要があるように思えます。 例えば独占禁止法の厳格な
適用で農業分野での構造改革はもっと進むでしょうし、価格も低下すると思います
究極の経済活性化策としての構造改革や規制緩和が求められていますが、会社内
でも同じようなことがあるのではないかという見直しも企業人が是非行って
欲しいものです。 正規社員とは何かというのも大きなテーマだと思います