情報は上がってくるもの?
M自動車でまたまた不正問題が発生しましたが、今回も『トップに情報が上がって
こなかったために対処ができずに』というようは報道がありました。 重要な情報
が適時、適切な関係者に発信されていれば適切な措置がとられていたことと思い
ますが、果たして情報は上がってくるものでしょうか
やはり情報は取りに行くものだと思います。 そのためには情報を取るための
テクニックや知識が必要になりますので、トップに情報を収集しようとする意思と
ノウハウがあったのかどうかが根本的な課題ではないでしょうか
どんな組織でも、またどんな人でも都合の悪いことは知らせたくない、知られたく
ないという心理が働くものですから『問題を隠すのではなく、ある程度の解決策
を見つけてから報告しよう』という心理が働くのは珍しいことではありません
しかし、現実は理想的にはならないことが多く、『解決策が見つからない』
『関係者が膨らんでしまいコントロールできなくなる』ことは起こりうること
です。 こうなってしまうと事態は既に最初の当事者の手を離れ関係者全員の
利害が絡み簡単に公表できなくなってしまうのです
このように考えると、情報の隠蔽あるいはそれに近いことが起こるのは組織全体の
あり方に問題があり、単に当事者の個人的な資質や判断力を離れているのでは
ないかと考えられます。 組織内の問題点は最適な質問をしなければ必要な情報も
得られませんので経営トップがそのような努力をしているのかどうかが最大の
ポイントだと思います。 報道各社の論調も『情報が上がってこなかった』という
言い方ですが、やはりここは『情報を吸い上げる力が弱かった』とすべきでしょう