“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

ソニーの復活?

久しぶりにソニーが話題になっています

しかし、本当に復活しようとしているのでしょうか、私はまだ懐疑的です

その理由はこれから何を目指していくのかということです

他の日本企業にも当てはまりますが、新しい技術や魅力ある新商品の開発だけが

これまで成功してきた理由ではなく、新市場の創造につながる商品を作ったところ

に核心があるのです

新しいカテゴリーであれば他社とのスペック競争もなく、当然価格競争もありません

特にソニーでは最初の本格的な商品であるテープレコーダーも、完成した時には

何に使うえるのかわからず、従ってどこに売れに行けば良いのかもわからない

状態でした。 しばらくしてから自分の声をもう一回聞けるということから

レコードの再生などにも利用されるようになって次第に市場が形成されてきました

トランジスタラジオは携帯型のラジオで一人一台に、トランジスタTVで持ち運び

できるTVに、ウォークマンでは音楽を公園などどこでも聞けるというように

新商品をきっかけに新しい市場を創造し、市場の成長とともに企業も発展してきた

のです

ソニーの後を追ったアップルも成功は技術の素晴らしさではなく、例えばiPhone

携帯の概念を変えたり、iTunesで音楽の聴き方を変えたところにあります

本当の復活はこのような信念を持った技術者が育ってきたら実現するでしょう

さて、大企業になると輝きを失うのは安定志向の人が集まるようになり新市場開拓

のようなリスクを取らなくなるからと考えられますので、まず採用の方針を変え

なければダメだと思います。 私自身の経験で言えば80年代に採用に従事していた

時にすでに尖った人を採用する方法を考え、例えば少人数だけは若手社員が良いと

言ったら無条件に採る、面接は3回以下(多くの人が会うと平均値しか残らない)

等を模索しましたが、その後平均点で採用された人事担当者が普通の採用方法に

してしまい、平凡な人が集まるようになったのも没落の一因ではないかと思います

経済対策も無駄な金融緩和ではなく、このような起業家精神の土壌を養うことを

目指すべきでしょう。 何度も繰り返しますが、そのために必要なのは規制撤廃、

規制緩和ではなく撤廃です

もう一つ重要なのは幼少期からのチャレンジ精神を養う教育と指導者です