“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

現場第一主義の大切さ

IT全盛時代にビッグデータのような分析手法が加わるとどうしても机上で全ての

ことがわかるということになってしまいますが、分析手法にしても本来現実に

起きていることが基礎になっていますので、やはり現場を知る大切さはなくなり

ません

個人的な経験ですが、新入社員の時配属されていた工場である課長さんに用事があり

電話したところまず『今どこにいるの?』と聞かれましたので『自席です(課長は

3階、私は6階の事務室)』と答えたら、『ガチャ』と電話を切られてしまいました

私が戸惑っていたら近くにいた女性が『来い』ということですよと教えてくれました

面と向かって話をし、現場の状況を把握しなさいというメッセージでした

それ以来、出来る限り人と話をするときは社内でも、海外でもできるだけ出かけて

直接顔を見ながら話をするようにしています。 例え、私が上司の立場であっても

呼び出すのではなく、こちらから出かけます。 協力会社からの納入に問題がある

場合、普通は呼びつけますが百万の理由を並べられてしまうか、調べて回答します

となってしまいます。 こちらから出かければ現場の状況を見せてください、担当者

と話をさせてくださいということができます

さて、最近の景気対策ですがやはり現場を見ていないために有効な政策手段が

出てこないのだと思います。 円安・輸出増加・景気回復というストーリーは

一昔前の状況です。 長年の円高と中国・東南アジアでのインフラや技術力の向上

で為替変動を避けるために企業は海外出をし、ドルベースの企業体質になっている

ので、会計帳簿上の円安の利益は出るものの輸出価格の変動による数量増加は

ありませんし、為替の変動が激しいことは承知ですので会計帳簿上の利益を長期の

設備資金や賃金上昇につなげることはありません。 様々な規制が残りしかも縮小

している国内市場に投資することはありませんので、低金利でも国内投資は増加

しません

このように現場(企業の状況)を把握していれば異なる経済対策が必要なことは

明らかで、国内の需要をいかにして増加させるかが課題です

よく言われるように現在の国内市場は『統制経済』です。 これを真の『市場経済』

に転換することで大きな飛躍が期待されますが、同時に市場経済にはコストが

かかります。 つまり一時的な不均衡や不公平が出現するということですが、実際に

出てきた弊害をいかにして救済するかを考えるべきで、『弊害が予期されるから

規制する』という考え方は正しくありません