あけましておめでとうございます
今年の正月は多くの地域では穏やかに明けましたが、2017年は波乱万丈な年になる
ことも予想されますので、それなりの心構えが必要になるでしょう
さて、昨年11月の米大統領選挙以来政治の世界に新風が吹いています。 残念ながら
必ずしも良い風ばかりではないのですが、今までの政治のあり方を根本から問い直す
ような雰囲気があります
マスメディアを信用せず、直接Twitterなどで発信する
プロの政治家を信用せず、軍関係者と企業経験者を多用する
スピーチライターに頼らず、自ら発言するとともに暗黙の了解ごとを打ち壊す
ここに至るまでの道筋を辿ってみると、企業家としての『マーケッティング手法』が
見えてくるのではないでしょうか
大統領選挙の一般投票では3%近くも負けていながら、選挙人数では圧倒的な差で
トランプが勝利しています。 マーケッティング的に見るとニューヨークや
カリフォルニアといった必敗の州では大した選挙運動もせず、大敗を喫するものの
接戦州では大胆な発言で選挙民の心を掴み、オハイオ、ミシガン、ペンシルベニア、
マイアミといった東部の重要州でことごとく勝利多くの選挙人獲得しました
政治家としての信念や信条よりも州ごとの勝敗に特化した戦略だと言えますし
まさにマーケッテインングの勝利と言えます
このような行動が将来的な政治の世界でどの程度受け入れられるかは不明ですが
一つの新しい試みではあります
翻って日本の状況を見ると、世界各地での紛争や政変、主義主張の戦いから
浮き上がって、まるで鎖国状態のように見えます
野党にもう少しマーケッティング的な発想があれば、状況は一変するのでしょうが
古い体質にしがみついている結果、新しい波は起こっていません
労働組合の組織率が3割を切り、特に民間企業での実質的な組織率が非常に低い
現在では労働組合を基盤とした政党には勝ち目がないどころか、与党に切り崩され
た結果支持政党なしの大きな塊が漂流していると考えられます
これが政治的な空白を生み、それが社会全体の活力を奪っているのではない
でしょうか。 様々な選挙での投票率の低下がこれを表していますし、躍動感の
ない社会を生み出しています。
政治とは『自分たちのこと、生活している社会に対する貢献』でもあり『義務』
でもあることを認識したいものです