企業の寿命は?
東芝、シャープ、その前はソニーも厳しい状況に
セブンイレブンも一時期の勢いはなく、お家騒動のような状況も聞こえてきます
三菱グループも自動車での様々な問題に限らず、造船でも新規客船の納期大幅遅れ、
期待のMRJも数度にわたる納期変更があり、当初の予定ではすでに初号機が引き
渡される時期にもかかわらずまだ試験飛行中
人間と同じく企業にも寿命があり、徐々に若さが薄れ、行動が遅くなり、保守的に
なって却って競争力を失って行くような気がします
よく言われることですが、日本企業は創業の精神とビジネス分野を守り過ぎて柔軟
な対応ができないのが活力低下の原因という指摘を受けます
GEは総合電機メーカーでありましたが機関車をやめ、トースターをやめ、最後まで
残った儲け頭の電球も撤退し、その後は金融だったり医療機器だったり、さらには
サービスをビジネスの中心にしたこともあり、千変万化、時代によって巧みに
ビジネス分野を変更して会社を維持してきました
日本企業との差で言えば、ビジネスの推移とともに必要な人材を入れ替えつつ
発展を続けてきたということで、日本企業のように長期に亘って人材を確保する
ビジネスモデルでは対応が非常に難しいということが言えます
IT技術が進歩し、AIがもっと活用されるようになると、生産性の向上のためには
本当の意味での頭脳労働が重要になり、時間より仕事の内容で優劣を競うように
なります
昨今の残業時間短縮や働き方改革に、その前提としての労働の質を高める方策の
議論が少ないのでこのままでは企業の寿命は短くなってしまうでしょう
高齢者の社会費用負担を減少させるのに、手厚い援助をするより、気力・体力を
高めるような活動が必要なのと同じように、企業も組織内から湧き出るような溌剌さ
を高める施策が求められています