何故、コンサルは役に立たないのか?
QC活動、ドラッカー、シックスシグマ等々海外発の経営指南書が流行り、競う
ようにして導入しますがしばらくすると何もなかったように沈静化し、そして次の
流行が世の中を席巻するということが続いてきましたが、それらの多くは日本の
企業活動を基礎にした理論になっています
経営の根本を見直せば、そのような理論に頼ることなく組織が活性化され、新しい
やり方は必要ないように思えますが、必ずしもそうではないようです
コンサルタントというのも似たようなことがあって改革改善が定着していれば、
それなりの成果が継続的に表れる筈ですが、実際には課題が解決されないことも
多いようです
何故なのでしょうか?
原因は依頼内容が曖昧なために結果が出ないというところにあります
いつ迄に、何をどうしたいかという具体的な目的がはっきりしない事が多く、また
コンサルタントも契約優先で十分に確認しないことがあります
コンサルタントの聞き取り能力不足と、依頼者が目標を明確に立てていないために
何かを実行する事が目的になってしまい、到達目標が不明確なまま導入されるので
組織内で定着化せず数年経過すると、担当者も交代するなので自然消滅、あるいは
形式的になり、そのこと自体が非効率的になり新たな経営改革が必要になって
しまうのです
経営改革の成功の鍵は
1に、明確な課題の設定と目的意識を持つこと
2に、どんな方法であれ、組織内に定着化するまで徹底すること
3に、トップと管理職が十分に内容を理解し運動を牽引すること
最近話題の『働き方改革』に当てはめると
1として、課題が曖昧で残業を削減することのように受け取れる
本当は業務の効率化を図ることで、生産性を上げ結果的に残業も減少する
2として、どのような活動によって定着化しようとしているのか不明
本当は各社、各部課、各個人の業務目標に組み込む仕組みの開発が必要
3として、国からの指示に企業が後追いで動いている
本当は経営者が自ら課題を見つけ、率先すべきことなので国の指示で発動する
ようなことでは社員の自発的な参画は期待できない
自主性の無い経営者の下には自主性のある社員は育たないのです