日本的経営の終焉とこれから:その2
人口と組織の相関関係がピラミッドの崩壊で大きな影響を受けましたが、ゆっくり
とした進捗ののため構造変化に気がついた人が少なかったことで、限界を超えた
時点で急激案変化が起きたのだと錯覚してしまいました
1945年8月のことを明確に記憶している人はごく少数になってきましたが、この時点
に立ち戻ってみると企業も行政機関でも戦時体制から解放された途端に、平時の
組織運営の経験者が存在しないことに気づくと共に青天井のような機会が目の前に
現れたのです
前例はなく、規制もなく、資源もない代わりに自由にそれぞれの意思とアイデアで
腕を振るえる時代が到来したのです。 しかもその後の復員者とベビーブームに
よって豊富な労働力が確保されたのです
長い歴史の中で、また世界的に見てもこのような例はほとんどありません
つまり希代稀な状況の中でいわゆる『日本的経営』が育まれたのです
特殊な時代は長続きしません。 30年後、60年後には制度疲労によって多少の
手直しではどうにもならない時が来ました。 それが今です
このような事実を基に解決策を考えると答えは意外に簡単です
これまでは小さなピラミッドがそのままの形状で大きくなって来たことで内部の
仕組みを変える必要はなかったのです。 しかし人口のピラミッドが崩れると
組織のピラミッドも崩壊せざるをえません
もう一つ、平均寿命が飛躍的に伸びたために勤務可能年数と退職後年数の比率が
3:2から3:4へと変化し、定年延長ということが必要になり、ますます
ピラミッド形状の歪が目立ってきています
年齢による序列というのは絶対に追い抜けないという意味では、受け入れやすい
基準ではありますが組織を維持する前提であるピラミッド構造が崩壊した時には
年齢とは異なる基準を作る必要があり、それを受け入れることが大切です
これから必要なことは、新しい価値基準を作り、その基準での評価を定着させる
ことです
そのためのアイデアが求められています