“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

目的と手段

行動には目的があり、それを達成するために最適な手段を選択するということが

求められますが、時として手段そのものが目的化してしまうことがあります

例えば企業で売り上げ3割アップというような目標が立てられることがありますが

売り上げ3割アップというのは手段であって、裏に隠された目的がある筈です

企業理念として「企業活動を通じて社会に貢献する」というようなことがあれば

売り上げアップや利益の確保というのは、社会に貢献するために必要な資金を確保

するための手段として選択されているのですが、目的達成には他の手段も考え

られます

この場合、企業とその対象、取引先や顧客あるいは社会そのもの、との間で何らか

のコンセンサスがないと混乱が起きます

最近話題になっている北朝鮮のミサイル発射について考えてみます

日本や米国は「ミサイル発射に対抗してさらなる制裁を」と言っています

ここで「制裁」は手段であって、その先の目的は何でしょうか

ミサイルを発射させないということなのでしょうか、それとも北朝鮮の体制変革

なのでしょうか

一方、北朝鮮の側から見るとミサイル発射の目的は何でしょうか。 言われている

のは「体制の維持」ということで、その手段としてミサイルや核弾頭があります

つまりお互いに今ある手段を確保するか除去するかで対立していることになり

ますが、体制の維持を認めるならば、そのための手段はミサイルや核弾頭以外にも

様々考えられます

しかし、日米等ミサイル発射に反対している側の目的がミサイルや核弾頭の除去

そのものであれば対話は成立しないどころか、制裁は逆効果になります

つまり、北朝鮮にとって唯一有効だと信じている手段を除去しようというのです

から他の手段を提供しない限りこの方程式は完結しません

企業活動に戻りますが、多くの企業で似たようなことが起きているのではない

でしょうか

売り上げや利益増という手段が目的化してしまっています

もし、これらが本当に目的であれば、目的達成のための手段、例えば市場の拡大

新商品の開発等の議論が必要で、その内から最適な手段を選択することで目的の

実現が可能になります