働き方改革は働かせ方改革
最近の議論は常に働く人の視点でなされていますが、仕組みが変わらなければ
そこで働いてる人の状況は変わりません
本当に『働き方の改革』をするのであれば、まず働かせる側、つまり雇用の仕組み
や管理者の意識改革が必要になります
もうひとつ大切なことは無理な労働環境を強いている発注側の状況と全人格的支配
の構造改革も必要です。 雇用主と被雇用者の関係が明確な労働契約に基づき、
それが守られているのか
また発注者と受注者の関係も正当な売買契約になっているのかということも重要です
ここで『全人格的支配』というのは対等な雇用・受発注契約ではなく支配的な関係
になっていないかどうかということです。 例えば非常識な短納期要求とそれに
よる長時間労働を強いる労働環境という状況が民法・会社法・労働法等に照らして
問題がないのかどうかという現状把握や認識が十分にできているのでしょうか
報道機関からのレポートにもこのような点にまで深化した議論や指摘が全く
ありません
労働時間管理という点から見ても、単に結果のみを追求し根本的な原因を除去
しようとするアプローチがありませんので、このままでは有効な回答が出て来るとは
思えませんし改善されるとも考えられません
結果には必ず原因があるわけですから、現状分析からその原因を探り、その部分を
改善しなければ掛け声だけ、あるいは更に被雇用者や受注企業に負担を強いること
になりかねません
原因から結果に至るプロセスのどこかに問題があるわけですから、まずはプロセスを
しっかり把握し、解決策を模索し、実施に移すというのが改善の仕方です
最近は内部統制という言葉がよく聞かれますが、このようなアプローチがまさに
内部統制であり内部監査部門の出番ではないでしょうか
さらに各自の目標が最終的に組織全体の目標と合致してることも大切です
これらを実現するためにはまず管理者の意識改革をし徹底的な管理者教育を行う
必要があります