映画 ドリーム
久しぶりに『ドリーム』という映画を見ました
1960年代のアメリカ、舞台はNASAです
人工衛星や有人飛行の初期にはまだ手計算で軌道計算をしていたという驚きもあり
ますが、この時代はまだ公民権法が成立しておらずワシントンDC郊外でも白人男性
があらゆる場面で優位な立場にあり女性や非白人の職場進出は制限されていたという
こともあります
バージニア州は先日のリー将軍銅像事件でも話題になりましたが、南部に属します
公民権法の成立は1964年、マイノリティーの保護はもっと後になります
日本ではあまり知られていませんがマイノリティーとは
◎ 男性でなく
◎ 白人でなく
◎ 年齢が40歳以上の人です
ですから人数的には圧倒的に多数です
そのような環境の中で実力によって仕事を勝ち取り、周囲から信頼される存在に
なっていく過程を描いた作品で少し背景を知らないと理解しにくい面もあります
1962年にJohn Glennの有人衛星打ち上げが行われていた時にはIBM大型計算機が
ようやく導入された頃ということは初めて知りました
私が赴任した1978年から見るとほんの15年ほど前のことで、南部に旅した時には
まだ名残が残っていてたことが思い出されます
南部をドライブしていた時にトイレに入るため、広大な林の中の一本道に面した
小さなコーヒーショップに入った時に店の中の人全員に奇異な目で見られた経験は
鮮烈でした。『どうしてここに入ったの?』という無言のメッセージです
その時初めて気がついたのですが元々『Colored』の店だったのです
すぐに気がつきましたが出るわけにもいかず、トイレを借りて外を観察したら
止まっている車は古いものばかり
ちょと先には綺麗な車が停まっている綺麗な店がありこちらが『白人用』の店です
法律はできても、生活は変わらないし、意識も変わらないということです
IBMの大型機ですが、1960年代後半にはすでに東大に導入され、プログラミングの
授業がありました
世界の潮流に遅れていなかったのですが、当時はそのような感覚ありませんでした
きちっと世界の潮流を見極めている人がおり、予算もついたということです
今はどうでしょうか