もっと楽観的になろう
生き物は将来に希望を持った時繁殖力が増加し、数が増えます
逆に死滅しかける時に種の保存のために急激に繁殖力が増加することもあります
前者の例はたくさんありますが、人類の歴史を見ても発展段階にある集団は人口が
増加しています。古くは全盛時のローマ帝国、中世の暗黒時代のあとの
ルネッサンス期ヨーロッパ、そして近年では植民地解放後のアフリカ諸国での人口
増加があります
後者の例ではイナゴやネズミの異常繁殖が挙げられます
一般的には食糧事情が改善し、また衛生状態が改善したから死亡率、特に幼少期の
死亡率が低下したから人口が増加したという説明がありますが、詳細にみると
経済状態や環境衛生面での改善の前に人口は増加しています
さて、日本の状況ですが出生率の低下はいつから始まったのでしょうか
合計特殊出生率2.14が人口維持のマジックナンバーですが、この数値が2以下に
なったのは1970年代後半です。この時期に何があったのでしょうか
戦後の高度成長期が終わり、第一次・第二次石油ショックがあり、経済成長率も
10%近かったところから3%に落ちた時代です
つまり、先行きに不安を感じた頃と出生率の低下は同期しているのです
人々がなんとなく不安を感じると、子供達の将来が必ずしもバラ色ではないと感じ
様々なことに関して悲観的な見方が支配的になり、結果的に晩婚、少子化、節約
といった価値観が上位となります
今は、デフレだという言葉に惑わされていますが、物価が上がらないのは必ずしも
悪いことではありません。生活設計ができますし、年金生活者にとって収入が一定
なら物価は上がらない方が良いのです
しかし、新聞を始めあちこちでデフレ撲滅と言われると将来の不安が増してしまい
ます。なぜなら収入がそれほど増えないと感じるとデフレの撲滅は実質可処分所得
の減少となるからです
ここで大切なのは、皆がもっと楽観的になり、給料が上がらないなら起業するなり
副業をするなり創造性を働かせて自ら困難を打破することではないでしょうか
Boys be Ambitious ! (現代的に言えば We all be Ambitious!)