会議とコーヒーブレーク
国際会議の場では、それが社内であれ、政治の場であれ正式の会議は得てして原稿を
読むようなことが多くなります
間違ったことを言わないため、わかりやすい説明であるため、そして政治の場では
事前にレジュメが記者団に配布されるのでどうしても型にはまった形式になります
参加者の主張が異なる場合、これでは結論が導き出されません
そこで、事前に担当者ベースでの調整が行われ、会議は主張を述べ、議長が事前に
決まった調整案を提示し参加者それぞれが、積極的であるか消極的であるかは別に
して最後のセレモニーの場で正式決定となります
しかし、これでは担当者ベースで物事が決まってしまいトップの決定権が薄くなる
ので場合によってはトップ同士の調整で結論が出ることもあります
それではどのようにして妥協が成立するのだろうか?
ここで重要なのがコーヒーブレーク時の個別な折衝になります
報道等で流される国際会議の場面で時々、参加者がコーヒーを飲みながら談笑する
姿が映されることがありますが、実はここで個別の折衝が行われている可能性が
大きいのです
国際会議に出席する人物の多くは多言語を話せますので、英語、仏語、ドイツ語、
ロシア語などで個別折衝が行われることが多いのですが、残念ながら日本語や
中国語はこのような場面では使われません。 もっともアジアの会議では中国系の
人が多いのでこの場合は中国語も使われるでしょう
このようにみてくると、日本からの会議参加者はこれらの共通言語に長けていないと
話の輪に入れず、重要な決定に参加できなくなってしまうのです
コーヒーブレークでは通訳は入りませんし、また直接話をするので相互に人物評価
をしながら信頼感の醸成に努めるわけです
このような状況を熟知していれば言葉の重要性は理解できると思いますし、日本が
なかなか国際的な場面で活躍したり、国際標準作りに参画できない理由が理解
できます
国際的に通用する人材よ出でよ!