“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

今、何が必要なのか

12千万人の人が乗った日本という大きな船の舵をとることは難しいし、たとえ

舵を切っても実際に進路変更するには相当な時間が必要で、しかも急な操舵を

すれば船そのものが転覆しかねないので、方向転換には周到な準備としっかりした

予見が必要となります

これこそが船長の腕前であり、航海士の適切な情報提供も絶対条件です

バブル崩壊から久しく、人口も減少し始めていますが、長期的な展望や施策の

手が打たれているのでしょうか

私事になりますが、三十年も前に教育関係のある展示会で今の日本の姿を示し

高齢化に対する対策の必要性を示したことがあります。 出生率や海外からの

人口流入の動向、平均寿命等から比較的簡単に人口構成の高齢化は推測できたので

そのための対策を早く始める必要があるという訴えでした

対策を考え、立法化し、人材を育成し効果を表すまでには最低でも十年、通常は

二十年ほどかかるので、そのような提案をしたのですが、何もなされずに予想通り

の状況が目の前に来てしまいました

今、何が重要なのでしょうか

人口減少にどう対処するのか

大都市に人口が集中し過密になる一方、地方では急激な過疎化が進んでいます

企業の生産性の伸びが止まっています

生産性の著しい伸びのあった第二次産業から生産性の低い第三次産業への転換

 による影響が大きいので、第三次産業での生産性を高めることが必要です

この観点から見ると裁量労働制や脱時間給制度は必要ですが、その前提となる

経営者の意識改革と雇用・労働環境の改善が求められます

『働き方改革』で言われていることは、法律で行動を規制しようという発想で

最初に取り組むべき経営マインドの変革をどのように進めるのかという議論が

ありません

以前から言っているように『働き方改革』は『経営者・管理者の意識改革』です

将来に希望が持てなければ出生率は上がらず、ますますの人口構成の老齢化が

進み、保険や年金制度の破綻が迫ります

財政の健全化も進まず、これらが若年層の漠然とした将来の不安を醸成しています

社会の実権を握る政府や企業経営者がすぐにでもやらなくてはならないのは

ここに列挙した課題の方向性を示し、皆のベクトルを揃え、危機を乗り越えること

であって、これに比較すれば『北朝鮮の脅威』はとても小さなことに思えます

苦しくても、大衆受けしなくても十年先に必要なことを示して先頭に立つのが

リーダーの役割です