“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

働き方改革 その8

仕事量の削減が秘密の鍵

100メートル10秒で走る選手に9秒で走れと言っても難しい、多分9秒7でも

なかなかできないだろう

しかし90メートルを9秒で走れと言ったら簡単に達成してしまうでしょう

生産性という観点から見ると100メートルを9秒で走れというのは無理難題で

プレッシャーばかりで実現できません。本当に生産性を上げようと思えば上の例

にもあるように短い距離を9秒で走るようにすれば良いのです

到達目標を100から90に変えるのは管理者しかできないので、生産性を上げる

ための基本は実際に仕事をしている人ではなく管理者をトレーニングすることから

始めることになります

普段の仕事を全部列挙して見るとおそらく半分ぐらいはやらなくても困らないこと

ではないでしょうか。 特に実際に作業をしている人は実感としてこの仕事は

優先順位が低いということを感じていますが、万が一上司から要求された時の保険

としてやっていることが多くあります

保険をかけなくても良いという判断は難しいもので、やはり上司の了解、理解、指示

がないとできません

ですから、仕事量を減らすのは上司の役割ということになり、その為のトレーニング

をしなければ実態は改善されないのです

嘗てこのような経験をしたことがあります

比較的高いレベルの技術が要求される製造ラインで1日の生産目標300台が要求されて

いた時、目標を達成したら早く帰っても良いというルールを作りました

それまでは1250台でも300台でも決められた時間で作業していましたので実質的に

1日の作業効率が変動していました。 300から250に少なくなり作業が楽になった

あとで再び300に戻すと非常に難しく感じられ、逆に300から250になると不思議な

ことに不良率が高くなってしまうのです

そこで、作業効率を一定にして早く終わった時は帰るということにすると、共通の

目標ができるので作業者相互でノウハウを教えあったりして、これまで以上に

協力関係も構築され作業終了時間がどんどん早くなってくるのですが、プレッシャー

には感じません

なぜなら作業者全員にとって良いことだからです

このような決断は管理者しかできません