“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

ロボコンの功罪

一昔前からロボコンが毎年のように開かれ、大学生だけでなく高校生の間でも

実施されていて大いに盛り上がっています

技術に興味を持ち、ものづくりの楽しさを味わうという意味では大変な貢献ですが

一方で創造性という観点から見るとマイナス面もあります

ロボコンの初期にはどのような形にするのか、スピードは、強度は、正確性はと

考えなければならないことが多く、様々なやり方が試みられ、あえなく失敗という

ことも多々ありましたが、チャレンジという意味では大きな意義があったのでは

ないでしょうか

しかし、毎年継続することで徐々に成功例に発想が収斂してしまい、その後は

精度を上げる競争になってしまいます

そもそも、ロボコンは何故できたのでしょうか?

DARPADefense Advanced Research Projects Agency)が主催している競技会が

出発点で、火星着陸船の風船のようなボールを使った着陸装置や、今盛んになって

いる自動運転技術もDARPAの競技会が出発点です

米国国防省の予算で将来的な軍事利用技術の開発に民間の知恵を使おうということで

4階の屋上から生卵を割れないように落とす方法が火星着陸船になり

市街地を障害物を避けながら走る技術が自動運転につながっているのです

Googleに買収され、その後ソフトバンクグループに再度買収された東大ベンチャー

SCHAFTDARPAの二本足ロボット競技会で注目された企業です

このようにDARPAでは短期間にその時のニーズに合わせてテーマを設定し、広く

参加者を募った協議会を開催し多額の賞金を出してアイデアとその実現に取り組んで

いますので、テーマごとに常に新しい発想を求められているのです

これに比べて日本のロボコンは精度こそ上がりますが何年にも亘って同じテーマ

ですから発想の転換は限られてしまいます

しかし物事を精緻に作るという意味では日本人に向いているので、人気が衰えません

同時に革新的なアイデアを出すという発想力では遅れをとってしまうのです

これからのグローバルな競争、パラダイム転換を乗り切るためには発想力が

とても大切になります