国際感覚を磨こう
あまり大きな話題にはなりませんでしたが、江ノ島で開催されたヨットの世界選手権
のイベントでイルカショーというのがありました。 一部の選手が不快感を表明
したりイベントを欠席しました
普通の日本人の感覚では江ノ島の水族館で人気のイルカショーを海外の人にも見て
もらおうという単純な発想でしょうが、イルカをショーに使うことには動物愛護の
観点から行わないようになってきたというのが世界の潮流です
イルカショーが本当に動物虐待なのかどうかはともかくとして、そのような動きが
世界にあることを認識してプログラムの構成を考慮すべきでしょう
いまだに解決しない商業捕鯨についても『調査目的』と言って実質的に商業捕鯨を
継続していることに世界中から厳しい目で見られています
産業としての捕鯨は日本全体の経済から見れば小さいのですが、捕鯨文化という名目
でいまだに継続しています
南氷洋にまで行って鯨を取ることが本当に文化なのでしょうか。
相撲でも『日本人横綱』が異常なまでの盛り上がりを見せ、その裏側にある外国出身
力士の心情に想いを致すことが少ないのはどういうことでしょうか
大正デモクラシーから昭和初期に至る時期と重ね合わせて考えてしまいます
モボ、モガに代表される派手な社会現象の裏側で貧困に悩む地方の農村地帯という
格差が、その農村出身者が多い軍隊での改革運動につながり、結局は過激な思想を
容認してしまったという歴史と、現代の様々な格差や、これほど情報が自由に得られ
る環境でも世界の状況に鈍感な現代が重なり合って見えてきます
国際感覚とは英語を話すことではなく、世界で何が起きているのか、その中で
我々は何をしなければならないのかということを意識することです
そのためにもっと世界に出て見聞きし、肌で感じることも必要でしょうし、
与えられた情報でなく自ら進んで普段は得られない情報を収集することが必要です