再び寛容と忍耐を
前にも書きましたが、小さな国が増えています。ユーゴスラビアは六つの国になり、
チェコスロバキアはチエコとスロバキアに、ソ連はロシアとその他の14ヶ国に
アフリカでも小国の独立がいくつかあります
また、香港やシンガポールの経済発展をみると国が小さい方が成功するようにも
見えます
理由の一つとして国としてまとまりやすいと言うことがあるかもしれません
しかし、逆にみると多様性は少なく、非寛容であることも認められます
宗教の宗派ごとに国ができるような状況は多様性とは全く反対です
シャルル・アズナブールが亡くなりましたが、彼はアルメニアからの移民でした
それでもフランスの国葬扱いでアンバリッドに埋葬されました
日本でこのようなことが起きるのでしょうか
多様性が発展の源泉であることを認識すると良いことばかりでもありません
多様性を保つためには最大限の寛容性が必要になるからです
十人十色なのですから寛容性がなければ結局皆が一人で暮らすことになってしまい
社会が成立しません
警察の発表では最近長期に亘って犯罪が減少しているとのことですが、小さな子供に
対する虐待のような事件は減少していないどころか増加しているような印象を
受けます
知り合いの子供が今年の春に高校に入りましたが、すでに学校に出てこない生徒や
退学した生徒がいるそうです
お互いの距離をはかりながら集団を形成するという訓練が、その最小単位である
家庭でもできていないことが原因ではないかと思われますし、これからの日本を
考えると悲観的になります
他人に干渉しすぎるのは問題ではありますが、他人の行動に関わらないというのでは
社会が成立しません
干渉、おせっかい、寛容、忍耐、そして判断と決断、これらの微妙なバランスを身に
つける過程が学校教育の大切なことであって、インターネットで調べれば分かる
ような知識を記憶することが教育ではありませんが、皆さんはどうお考えでしょうか