対症療法では根本的な解決はできない
世の中の出来事を見ると何らかの結果に驚き、対応しようとするが対症療法
であることが多いので、再び同じことが起きてしまう
最近の例で言えば、ボーインング737MAXの墜落事故に対する対応に見られる
仰角センサーの誤動作によってMCASが作動し、本当は機体の姿勢に問題が
ないにも関わらず失速を回避するようにするため機首を下げて速度を増し
墜落してしまうというものです
ここで、MCASの誤動作を避けるためにソフトウェアの改善をするという
ことだが、そもそもセンサーの誤動作が原因であって、これを解決しないと
根本的な解決にはならない
しかし、新聞報道で見る限り何故センサーの誤動作が起きたのかという点に
ついての改善には触れらていない
センサーの誤動作という根本原因を残したまま、その後の操作を司る
ソフトウェアを改修しても別の問題が起こる可能性は残ってしまう
似たようなことはいろいろな場面に見られ、症状を見て対策を立てるという
後追いになっていることが多いので、いつまで経っても同様の症状が発生
してしまう
どんな症状も根本原因があって現れるので重要なことは症状から本当の原因を
探ることです
会社でも売上、利益が減少したからコスト削減だということがよくあります
本当の原因は、強力な競争相手が現れたとか、市場が飽和状態になって売上
が止まったとか、売上、利益の減少という症状が現れる原因がある筈なので
それを探ることで多様な対策が考えられます
場合によってはコストをかけて宣伝することが有効な手段であることも考え
られます
根本原因を探ることは時間もかかりますし、困難も伴いますのでどうしても
性急な対症療法に流れがちですが長期的に見たときの最善の解決策になるか
どうか疑わしいこともあります