責任と結果責任
Responsibility『責任』は組織として誰に判断や決定の責任があるかということ
Accountabilityは『説明責任』と訳されていますが、これは誤訳で本当は『結果責任』
とすべきでしょう
つまり組織上の責任権限にかかわらず、『起きてしまったことに対して誰かが責任を
取らなければならない』とうことです
東電の福島原発の事故について地裁の判断が出て、無罪ということになりました
2011年以前に地鎮研究者を除いて大多数の国民は貞観地鎮のことも知りませんし、
これだけの津波が800年後に起こるとは想像していませんでした
地震発生後には1000年単位で天変地異が起きるという認識になりましたが、東北地震
発生前にはそのような認識は共有されていなかったといって良いでしょう
このような観点から見ると責任(法律上の運営責任)の観点からは無罪という判断も
あり得ることです
しかし、Accountability=結果責任という意味では誰かが責任を取る必要があります
必ずしも刑法犯である必要はありませんが、社会的な制裁、社会的な補償は当然に
求められます
東電のみならず、県や国の責任も重大ですが議論は広がっていません
却って行政は東電に責任を押し付けているようにも見えますが、基本的に半官半民の
組織で国の原子力行政に基づいて事業を行なっていたのですから国にも結果責任が
あります
しかし、誰も言及していませんし、責任も取っていません
法的責任ではなく、Accountabilityにもっと注目すべきで、これによって将来に
対する改善がなされるのではないでしょうか