“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

富士通の制度改善

富士通が大幅な制度改革の提案をしています

オフィスの大幅な削減や通勤・通勤費の考え方で良いことだと思います

また、ホリエモンこと堀江貴文氏が通勤定期料金のダイナミックプライシングに

言及しています

残念ながら筆者の目から見ると周回遅れ、しかも3周ぐらいの遅れに見えます

何故ならば欧米諸国では何十年も前に導入され、完全に定着しているからです

具体的にはマンハッタンにニューイングランドから通う通勤列車では以前から

時間別料金があり、通常時間は混んでいるが、その前後は少し安くなりゆったりと

して通勤ができる制度があり市場原理の応用で乗客の分散を図っています

また、石油ショック後には大企業が一斉にマンハッタンから逃避し、郊外に小さな

オフィスを構えることが普通になりました

これらのことが可能なのは、通勤費は個人が払うので市場原理が働いて分散するし

オフィスのIT化により遠隔地でも仕事ができる体制が整備されてきたからです

これらの条件が整わなければ富士通や堀江氏の提案は絵に描いた餅になります

私自身は40年前に次の三つを提案したことがあります

通勤費の定額支給

タイムカードの廃止

ボーナスの大幅減額

通勤費を定額にすれば、近くに住んで通勤費を削減しようというモチベーションが

働きますが、一方で住宅価格は高くなります

そこで企業が郊外に引っ越すことで、社員にも企業にもメリットが生じます

タイムカードの廃止は正に在宅勤務時の出勤管理と同じです

ボーナスの削減は削減額を毎月支給,つまり月々の収入が増えて生活レベルも上がる

し支出の裁量幅が大きくなります

これらの考え方の基礎にあるのは自主判断の尊重とそのためのインフラ整備で、これ

によって様々なエリアで市場価格が形成され本当の意味での市場経済が成立します

大都市に本社を置き、定時出勤を強制し、定期券の支給で郊外からの遠距離通勤を

補助するような制度は本当の意味での市場経済ではなく、封建的な領主による

支配体制に近いものだと思います

海外の状況を普段にモニタリングし、良い制度を迷わず導入するには個人の自主判断

の余地が大きくないとできません

その意味では日本はまだ後進国だと言わざるを得ないようです