誰も報道しない世論調査結果
最新の世論調査結果は予想と大きく変化することなく支持率が不支持率を下回った
状況で,新聞の見出しは内閣支持率が横這いだったということですが,本当に注目
しなければならないのは政党支持率の変動です
それも各党の支持率の推移ではなく,支持政党無しの数字で今回はついに
50%を超え何と60%という数字がありました
これまでも高い支持政党なしの状況は継続していましたが、それでも40-45%程度で
自民党の支持率と概ね拮抗していました
しかし今回は自民党の支持が大幅に減少し、その他野党はほぼ変わらず、結果的に
自民党から支持政党無しにほとんどが流れたため圧倒的に第一党?となりました
与野党全ての党を合計した数字の1.5倍,政治不信も極まれりです
内閣支持率は比率でしか発表されていないので、実数が不明で、上記の支持政党
無しの意見がどのように含まれているのか、あるいはその人たちは無回答なのか
わかりません
いずれにしても30-35%という内閣支持率の本当の価値はかなり差し引いて評価
しなければならないのは確かですし、ここまで突っ込んだ分析がなされていないのは
報道機関の怠慢としか言いようがありません
様々な政府、官庁発表の基礎データがあまり公表されず正確な分析ができないのは
皆さんご存知の通りですが、報道機関も詳細データを公表しないのでは議論の基礎が
定まりません
研究はもちろん、議論の基礎は正確で詳細なデータをもとに行われるべきでデータ
に関する重要性の認識欠如は近代国家としてはいかがなものでしょうか
正確なデータとそれに基づく論理的な思考と議論が民主主義の基礎ですから
正に民主主義が危機に瀕していると言えます