“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

デジタル教育

「第四次産業革命と教育の未来」を出版した東大名誉教授佐藤さんの記事を読み

ました

1人1台のPCを全小中学校に配ることの効果について述べていますが、要するに

PCは情報を得るには有効だが思考能力を育むにはマイナスになることもあるという

主張です

確かに便利なツールではありますが簡単に情報が得られることでその情報が唯一絶対

な回答と思ってしまえば思考は停止してしまいます

電卓ができてきた頃にイギリスの小学校で九九の暗記を止め、試験でも電卓の持ち

込みを是認した時期がありましたが10〜20年後にオックスフォードや

ケンブリッジ大学の哲学科学生の成績が急に低下したことがあったそうです

調べてみると九九の暗記を止めた時期以降の学生に該当していて慌てた政府は

小学校での九九の暗記を復活したそうです

暗記は単に回答を覚えるだけでなく、脳の思考回路発達に大きな影響を与えていたと

結論づけたそうで、先程のPC配布と似た様なことではないでしょうか

過去の事例を調べればこの様な因果関係はわかるわけで他国の失敗を繰り返す必要

はありません

PCの利便性は勉強や仕事の効率を飛躍的に高めるのは間違いありませんが、人間の

思考を代替するものではありませんので、正しい使い方を教えることと思考能力と

ツールの組み合わせを指導するのが教育者の役割でありその指針は文科省が率先して

出すべきでしょう

前例踏襲を最大の基本理念としている官公庁のお役人には最も苦手な領域かも

しれませんので、この様な場面にこそ知恵を出せる民間の柔軟性を活用すべきです

この場合も企業に丸投げせず、企業利益から離れた立場で開発できる体制の整備と

人選が大切になります

因みにデジタル化教育等最近出てきた技術に対する再教育の機会はOECD加盟国の

中で日本は最低に近いというデータがあります

デジタル化以前に公務員試験に合格したシニア官僚には理解し難いことも多いの

でしょう

規制改革、デジタル化とはこの様なことを言うのではないでしょうか