日本は貧乏な国という自覚を持とう
残念なことですが今の日本は金銭的にも、精神的にも貧困国になってしまった
という自覚を持つことが必要です
GDPは過去30年間で殆ど増加していませんし、若年層の総人口に占める割合
が急減し、活力が無くなる主因となっています
しかし、世の中のスローガンは政治でも経済でもいまだに昔の夢を追うような
成長期の繁栄を『取り戻そう』という発想です
一人当たり国民所得が一定の水準に達すると出生率が下がり人口の伸びが
止まったり場合によっては減少することは世界各国に共通した現象です
その対策は多岐にわたる政策の組み合わせでようやく人口を維持したり多少の
増加によって経済活動を維持することができます
対策としては教育を含む子供たちへの様々な援助
家庭の形を伝統的な夫婦にとらわれず、一緒に暮らすパートナーも家族として
認め、夫婦と同様の扱いをする
扶養手当や子供に対する付加金の支給のような賃金、税制面での優遇
広く移民を受け入れて人口を維持する
これらの組み合わせでようやく人口維持が可能になりますが、今の日本での
議論は子供手当的な発想のみで幅広い家族の形態や移民については議論にも
なっていません
前にも書いたように人口増加の主たる原因は『将来に対する希望』です
ここにあげた諸施策も結局希望を与える政策になりますので、本質はやはり
『将来』をどのように造るのかということに帰結します
移民は自国よりも期待値が高いから他国に移住するわけで、人口増加に対する
寄与は移住者本人に限らず、子供の数が増えることで二重に人口増加に寄与
しているのです
今の日本は貧乏な国になってしまったのだという自覚がない限り、有効な
対策は出ませんし、的外れな議論に終始してしまいます
他国の情報を遮断した日本はまさに『茹でガエル』になってしまっています