“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

消化不良のジョブ型雇用、職務記述書

組織や組織運営の方法を変えないで雇用契約の形態だけを変えても意味が

ありません

綺麗事を言っていますが、本音は賃金構造を変え総労働費を下げたいという

本音が透けて見えます

これまでの経営の怠慢、管理職、組織改革をほったらかしにして賃金抑制のみ

しかやってこなかった反省と経営者の自己改革が全く見えてきません

JOB型雇用そのものには反対しませんが先ずは経営者改革、管理者改革と

そのための再教育、場合によっては経営陣の抜本的な入れ替えが先決でしょう

そうであれば働く側も本気になって改革を受け入れるでしょう

『先ず隗より始めよ』

ジョブ型と言われる組織運営はまず組織の設計図があり、そのピースを埋める

ための役割が職務記述書であり、要求される能力を持つ人材を当てはめる

だから、組織の要求が変化すれば職務も変化し対応できる人材は組織と共に

成長し、対応できなければ社内外から適任者を探して交代させる事になります

ここで重要なのは課長、部長、役員といった責任者が組織設計を行い、必要な

職務能力(スキル)を決定しメンバーに要求される職務と期待値を提示し、適宜

進捗を管理し、評価することにあります

単に職務記述書がありその実践を各個人に任せるのではありません

責任者による目標提示と目標達成時期の提示に加え適時評価と指導が必要に

なりますが、果たしてお神輿経営をしてきた管理者が突然このような変化に

対応できるのでしょうか

またジョブ型の職務記述書が書けるのでしょうか?

ほとんどの企業では職務記述書が無い、あるいはあっても抽象的な記述である

ばかりでなく実際の業務は記述書から離れている場合が多いのです

ごく少数役所や一部重厚長大企業には見られますが「お役所仕事」とも揶揄

されるように頑なにルールを守るだけで組織としてのダイナミズムは

ありません

日本企業はこのような管理者育成をしてきたのでしょうか

この反省なくジョブ型を唱えるのは単なる責任放棄に過ぎません

更に、ジョブ型が機能するためには少数のエリートと多数のもの言わない

子羊が必要で、果たして日本の社会に受け入れられるのでしょうか