15分都市
以前のコラムでマジックナンバー15分と書いたことがあります
歩いても自転車でも電車でも通勤が15分以内であれば同一生活圏という意識
となり地域と一体感が出るし精神的負担が少ないので疲労感もなく、また
同一生活圏で暮らす家族との一体感も強まるというのが主旨です
世界で進む「15分都市」構想という記事を見て我が意を得たりと感じました
フランスのパリは「15分都市」(日常のほとんどの用事を徒歩や自転車で
済ますことができる都市計画)を最初に提唱した都市の一つで、現市長が
改革を進める前から車を使わずとも移動しやすい都市構造となっています。
日本の会社生活が家族や地域との一体感ではなく、会社そのものが家族の
ような雰囲気になる一つの原因がここにあります
日本的経営とか家族的経営という言葉もありますが、大都会以外の会社では
必ずしも当てはまらないことがあるのは、大都会の会社は15分以内の通勤は
珍しいものの、中小都市では15分通勤が可能になりますから自然と地域・家族
と一体感が生まれ、日本的経営を目指しているわけではありません
最近はコロナ禍もあり地方で『家族的経営』を標榜しているベンチャー企業
も出てきましたが15分通勤の原則を守れば自然とそのような環境は醸成され
ます
15分通勤圏を外れた場合の最大の課題は家族とのコミュニケーションが薄く
なることです
近所の噂話、近くに最近できた美味しいレストラン、子供の学校友達の話題
これらの話題についてゆけなくなるので自然と距離ができてしまいます
何故、大企業が大都市にあるのか?という疑問に答えられれば日本の様々な
慣習も変化してくるかもしれません
この点で頭に浮かぶのは「監督官庁との密接な繋がり」ということでしょうか
ここにも悪き習慣があるようです