“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

防ぐのか拡げないのか

災害対策でも防犯対策でも、更には防衛力についても最近の議論は完全無欠

シャットアウトという考え方に傾いています

津波対策では予想される最大限の津波高を目指すので場所によっては

20メートルもの高さの防潮堤が必要になり、原発でも巨大な防潮壁の建設が

求められています

しかし、経験でもわかるように災害は常に常識を超えた形で現れます

愛媛県の伊方原発では阿蘇山での巨大噴火による溶岩流に対してどう対処

するかが一つの争点になっていますが、そもそも巨大噴火が起きれば周辺地域

への地震や溶岩流の被害は甚大で壊滅的打撃を受けその影響は原発よりも

はるかに大きくなりますので原発についてもこのような大きな視野で検討

すべきでしょう

古来日本人は台風や地震を経験し、災害を防ぐよりもいかにして人的被害を

最小限にしその後の復興をするかに知恵を絞ってきました

地震があれば津波を警戒し山に逃げる、家は流されても再建できるが命は

失われれば終わりだということを認識した思考と行動でした

ところが多少の科学知識を得た最近は地震を予知しようとし、津波は防潮堤で

防ごうとしますが、これは自然への挑戦で人は必ず負けてしまいます

急に高まった周辺諸国脅威論も似たような思考で攻められる前に敵基地攻撃

だという論調ですが本当に戦争になれば日本はウクライナのように自国内

での防衛ができるのか、第二次大戦時のフランスのようにレジスタンスを

続けられるのかというレベルから議論を進め、その前に外交力をつけることが

肝心です

今の日本の思考とこれらとの決定的な違いは「完全に防ぐ」のか「防げない

時にどうするか」という思考の差でこれにコストを掛ければより良い回答が

得られると考えます

福島原発事故でも津波高の予見可能性の議論ばかりで、予備電源が水没して

使えなかったという点についての議論はありませんが、防ぐより拡げないと

いう観点から見ると予備電源の設置が高所であれば停止はしても事故には

なりませんでした

そのためには冷静に分析し議論をするためのデータを開示しより多くの人が

議論に参加することです