“明日は何を新しく始めますか?”
これができれば目標管理は間違いなく成功する

「経済学者よ、批判者であれ」浜矩子の提言

同志社大学院教授 浜矩子さんは経済を学ぶ醍醐味を次のように表現しています

「経済の世界は謎解きの世界です。極上のミステリーのように筋書きが

展開し、鋭利な知性による探求が真相をつきとめるのです」

「ニセの証拠や、通念的な思い込みにだまされると真犯人にたどりつけない

それはミステリーも経済もまったく同じで、名探偵でなければ正しい経済分析

はできません」と言っています

周囲の異端視をはねのけ、「名探偵」になるためには、常に「批判者である」

ことが大事で社会に警鐘を鳴らし続けるのが学者の使命だという意味です

更に「日本の研究者の問題として二つのパターンがあります」と言っています

一つ目は「研究者『らしさ』を気にするあまり、何を言っているかわからない

人」だという。

「言動が極端だとか、思い込みが激しいだとか『研究者らしくない』という

批判を恐れ、無難なことしか言わない研究者が目につきます」

経済学者は批判者たれ、と信じる浜さんとは正反対のタイプです

もう一つが権力に迎合した「御用学者」です

「客観性を装ってはいても、結局は与党、野党に分かれてそれぞれの声を

代弁しているだけでそれでは批判者とは言えません」根拠が明らかな理路整然

とした予測を立てた結果、外れたものは、なぜ予測通りになったのかが分から

ない予測よりも役に立つ。なぜ外れたのかを検証すること自体が経済分析の

重要な材料になりますから」

ここまでは毎日新聞コラム記事からの引用です

筆者の学生時代にレオンチェフが多変量解析という数学を経済学に応用し

経済予測をするという画期的な手法が流行りましたが、実際使うと予測が

外れることが多く次第に使われなくなりました

ただ、経済学に数学を応用するという手法の始まりでそれ以降多くの経済学者

が数学出身者になりました

筆者は当時、経済は心理学だと言い、レオンチェフの予測は正しいものの

それを見た人の行動は予測時の行動と乖離するので結果的に間違ってしまう

という主張をしましたが全く受け入れてもらえませんでした

突拍子もない心理学を持ち出したのが悪かったのでしょうが今でも経済でも

政治でもすべからく人間の行動は心理状態で変化するものと信じています