工夫の国、日本
一時期の日本の象徴が改善、つまり工夫でしたが最近の地球規模での大きな
変化のうねりの中では却って足を引っ張っているようです
PHVの車は燃費改善には効果がありますがEVのようにCO2ゼロではありません
つまりPHVをいくら改善してもEVにはならないのです
残念ながら小さな改善には限界があるので一定の水準に達すると改善効果は
少なくなります
経済学的に言うと限界効用低減の法則が当てはまり、改善に伴う費用とその
結果としての効果が徐々に小さくなり最後にはマイナスになります
このような状況になったときは改善ではなく抜本的な変革が必要なのですが
同一組織内での改善から改革への変更は非常に困難です
大相撲中継を見ていて感じました
相撲中継は勝負の結果と解説者の説明で構成されますが4分間の仕切り中の
間を持たせるために毎場所様々な工夫をしています
しかし、これはコストになります
もしアメリカで同じような放送があれば十年一日全く同じような放送を続ける
でしょう
内容は異なりますがCNBCの株式市場のオープニングの番組では十年来同じ
メンバーで同じような放送をしていますが逆に期待されるニュースが継続
される安心感があります
どちらが良い悪いと言うことではなく国民性を含めた特徴だと思います
ただここで指摘したいのは無駄なコストをかけていないだろうか、コストに
見合う対価を得られているのだろうか、更に予想外の競争相手が出現した時
それに気付いて対応できるのだろうかと言う危惧です
最近の大きな変化として象徴的なのはChatGPT、EV車、猛烈なスピードで
進むDX化などですがこれに伴い世界の中での競争相手に大きな変化が現れ
それにつれて競争条件が大きく変化しています
パラダイムが大きく変化していることに気付かず今までと同じ対処の仕方で
いるといつの間にか競争力が低下してしまっているのではないかと感じます
工夫を積み重ねることが国民性でもありその良さもあるのですがいつどこで
何について工夫をするのかという根本の見直しも必要です