止める勇気
人間というのは前を向いて歩く動物ですから何かをやろうとするのは得意
ですが止めるのは不得手です
特に政治家や経済人にこの傾向が強いようですが歴史的に偉大な人物の中には
止めるのができる人がいました
徳川家康はそのうちの一人かもしれません「
鳴かぬなら鳴くまで待とうほととぎす」という言葉にもあるように辛抱強く
チャンスが到来するのを待つ強さがあり信長、秀吉と敢えて競わず結局天下を
取りました
さて現代ですが誰も彼も前向き一辺倒になってしまった感があります
河野大臣のマイナンバー保険証も大阪万博も戦後復興期のそれゆけどんどん
という感じがいまだに残っているようでやってしまえば何とかなる新幹線
だって間に合わないと言われながら64年の東京オリンピックの直前に開通
したではないかとの声も聞こえてきそうです
しかし冷静に考えると今は実質個人所得の減少、人口も減少、国内投資案件も
少なく「何とかなる」状況ではありません
一旦冷静に現状分析をして今は何が必要なのか、少ない原資で最大の効果を
生むための優先順位を考えるべき時です
大阪万博を例にとると当初予算の1250億円が2倍近い2300億円に
膨らむとのこと、しかもあと一年半しかないのにパビリオンの建設がほとんど
始まっていない状態です
期限に間に合わせるために更なる追加費用も必要になるかもしれません
一体受益者は誰なのでしょうか
追加費用は参加企業が全額負担するならまだしも現時点ではほとんどが税金の
投入になりそうです
やはり一旦立ち止まって止める決心も必要なのでしょう
そうすれば国民の支持もあり内閣支持率も上がるのではないでしょうか